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2023 03/24 (Fri)
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建設現場での足場事故

建設業やビルやマンションなどの高層建物の工事で必要となるのが足場。
今回は足場事故の事故ケースとその対策を見ていきます。

足場事故の事故件数推移

建設業の労働災害死亡者数は全産業で最も高く、全産業における割合は31%と異常に高くなっています。

出典:建設業における労働災害の発生状況

またその事故原因の4割が墜落や転落となっています。次に日本国内における墜落や転落の中での足場事故の割合を見ていきます。墜落転落では足場が20%となっています。しかし足場事故は未然に防げるもの。どのような状況が大事故につながるのでしょうか?

事故が起こるケースとその対策方法

足場作業ではヘルメットや安全講習を事前に受講します。フルハーネス特別教育、ロープ高所作業特別教育、高所作業車運転特別教育、高所作業車運転技能講習などがあり、中には修了が義務付けられているものもあります。
では、どのようなケースで事故が起こるのでしょうか?
厚生労働省が提供する事例集によると、

安全帯を取り付けていなかったための墜落事故
複数で足場の作業中に夜間に足場組み立てをしていたが、1人がバランスを崩して墜落

原因として、

  • 開口部に覆い・手すり等の墜落防止設備がなかった。
  • 安全帯取付け設備がなかった。

が報告されています。

安衛則により、作業現場責任者は

  • ①幅40cm以上の作業床を設置。
  • ②安全帯を安全に取り付けるための設備などを設置し、労働者に安全帯を使用させる。

これらの措置をとることが義務付けられています。
また安全帯の取り付けにも下記図のように手すり先行工法が推奨されています。


出典:厚生労働省

他のケースでも安全帯の不使用や不十分な取り付けなどが原因として上がっており、安全帯の十分な措置は基本中の基本と言えそうです。

また、他のケースでは、現場確認の怠りが挙げられます。
とあるケースでは、足場の開口部(足場が組まれていない場所)にブルーシートが被さっており、現場作業者の連携と確認が不十分だったため墜落してしまったとのことです。
原因としては、

  • 開口部を塞ぎ調整板取付け後の現地確認を怠った。
  • 作業手順を作成していなかったこと。

が報告されています。

連日の作業では作業者が入れ替わることもあります、事前の確認や情報共有は怠るべきではないですね。
またヘルメットを着用していても死亡してしまうケースは多々あります。事故を防ぎ、安全に作業するためにも十分注意したいですね。

過去の記事では労災や労災保険についても紹介しています。こちらもご覧ください。

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