リフォーム現調シリーズ第6回目の今回は、「窓」リフォームの現場調査について、ポイントをまとめました。

▽前回の記事内容はこちらからご覧いただけます。

【リフォーム現場調査】:キッチンのリフォームのきっかけ

家の中には複数の窓がありますが、場所によって悩みもことなるため、窓をリフォームするきっかけも様々ありますが、大きく分けると5つの悩みがあげられます。

窓に関する悩み

【断熱】

・結露が多い

・夏は熱く、冬は寒い

【防音】

・子どもの声が外に聞こえていないか気になる

・車の音など、外の音がうるさい

【防犯】

・窓がカンタンにこじ開けられてしまう

・家(部屋)の中が丸見えになってしまう

・シャッターや雨戸、面格子を取り付けたい

【日射】

・日差しが強すぎる

【老朽化】

・窓が開けにくい

・窓が古くなった

・窓が割れた

上記のように、きっかけの種類が多くなればなるほど、リフォームの件数も増えます。

また、コロナ禍によって、いままでは気にならなかった「防音」「断熱」に気づいて、リフォームを検討する家庭も増えています。

実際に、2021年1月にリクシルが行ったリフォームについての調査のなかで、「今後やってみたいリフォーム」の第3位に「防音や断熱に効果のある内窓(15.2%)」が入っています。

デザインよりも機能性を求めるリフォームが必要になるのが、窓のリフォームと言えますので、よりお客様のヒアリング、現場での調査は確実に行っていきましょう。

画像引用:リクシルビジネス情報「コロナ禍でリフォームを実施した50代・60代への調査(調査編)」

窓リフォーム時の基本的な確認事項

現調の目的を理解する

窓における現場調査の目的【困りごとを把握する】 窓リフォームは困りごとによって、工事の方法が異なるため、まずは、何に困っているのかを把握するヒアリングが大切です。

窓リフォームの種類

窓リフォームの種類は大きく分けて4つあります。

①窓ごと交換する

・壁カット工法:壁をカットして枠ごと交換する方法

・カバー工法:枠を残して新規サッシ枠を被せる方法

こんな困りごとにおすすめ

<断熱><日射><防音><防犯><老朽化>

②ガラスのみ交換する

・シングルガラスを外し、ペアガラス/真空ガラスに変更する方法

こんな困りごとにおすすめ

<断熱><日射><防犯(窓のこじ開け)>

③内窓を設置する

・既存の窓はそのままの状態で、室内側に新しいサッシを取り付ける方法。

こんな困りごとにおすすめ

<断熱><日射><防犯(窓のこじ開け)>

④シャッターや雨戸などの取り付け

手動シャッターのみならず、電動シャッターも取り付け可能。

こんな困りごとにおすすめ

<防犯>

寸法の測定方法

窓リフォームの際に特に注意が必要な確認ポイントは3つあります。

①窓の寸法は3か所測る

内窓を新設する場合、窓枠が歪んでいる可能性もある。そのため、その歪みがあることを想定し、窓枠のサイズは、縦横3か所ずつ測った上で、一番小さい寸法を用いると枠に引っかからず設置ができる。 また、内窓を設置するために必要な、窓枠の出寸法も測ることを忘れないようにする。

②ガラスを外さず測る便利な方法

A:「ガラス板厚測定カード」でガラスの厚みを測る

B:見えないガラスの概算寸法を測る

一般的なアルミサッシのガラスの場合

ガラスの枠から枠までの長さ(内寸)を基準に下記の計算で概算の寸法を出すことができる

【 概算の寸法=ガラスの内寸+12mm 】

上記以外にも複数ありますので、詳細な確認ポイントを説明していきます。

④斜体・下地の状態

・外壁のヒビや漏水のシミ、跡がないかを確認

⑤現場搬入や作業のスペース

・駐車場所、設置場所までの搬入経路

・隣接する建物との距離、周辺の道路幅

・室内の作業スペース 、家具移動の有無

・養生が必要な範囲

⑥開口部周辺の確認

・手すり、面格子を再利用するかの確認

・ブラインドやカーテンレールのように、設置時に障害になりそうなものはないか確認

⑦足場が必要かどうか

・2階以上でバルコニーのない窓の交換や、横引雨戸を変更する際の工事には足場が必要

⑧網入りのガラスが必要かどうか

・防火・準防火地域で、防火シャッターがない場合は、網入りのガラスの設置が必要になる

⑨サッシサイズの確認

・サッシ枠の型番シールに書いてある、5桁の数字からもサイズが確認できる。

参考になるサイト

窓の形や窓ガラスのタイプについては、「窓リフォームのMADOショップ 生野巽店」さんのサイト( https://mado-osaka.jp/measure.html )がわかりやすいので、こちらで基礎知識を身に着けて置くのも良いかもしれません。

まとめ

窓の現場調査は、まず困りごとが何かを把握し、おおよその工法を頭に描いたうえで、それに必要な寸法の測定、調査を行うことが大切です。 また、それをしっかり記録し、作業者に共有するまでが現場調査の役目ですので、「GENCHO」などの報告に便利なアプリを上手に使いながら、現場調査を行うと良いでしょう。

現場調査におすすめの便利アプリ「GENCHO」

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