【完全盤】リフォームにおける現場調査のコツ
建設業界で働く人なら必ず関わる現場調査、略して「現調」。
現調とは、リフォームの希望や要望に対して、それが実現可能か(設置可否)、追加工事は必要かなどを、事前に下見や調査をして現場の状態を確認することです。
一口に現調と言っても、トイレや屋根、窓や床など、場所によって注意して見ておくべき点が異なります。現場で正確に手際よく調査することで、現調の回数を減らして作業の効率化を図りましょう!
リフォーム現調シリーズでは、基本的なことから役に立つヒントまで、下記のような項目がわかるような記事となっています。
- ・現調の心構え
- ・必要な道具
- ・各エリアごとのリフォーム基本知識
- ・現場調査時の測定の仕方
現場調査の心構えと道具の基本
お客様への対応と心構え
リフォームの現調は、「いま」お客様が住んでいる場所を事細かにみることになります。オープンなご家庭もあれば、他人を家に入れることすら躊躇するご家庭もあります。特に後者の場合、現調というリフォームの初期段階で不安感・不信感を持たれてしまうと、「他人を家に入ってくるはちょっと....」という気持ちがより強くなり、今後の工事の進行はもちろん、「建設業界」との信頼関係に大きく影響してしまうかもしれません。 お客様にが安心してリフォームを進められるように、お客様対応とそれに付随する心構えについて知っておきましょう。
【POINT】
- ・挨拶と自己紹介をしっかりすること
- ・お声がけをすること
- ・お客様の話をしっかり聞くこと
- ・記録をしっかりとること
さらに詳細の内容は【こちら】から
必要な道具
現調で使う道具は基本的に以下の7つです。
- ①スマホ
- ②メジャー(コンベックス)
- ③脚立
- ④方眼紙を挟んだバインダー
- ⑤レーザー距離計
- ⑥ヘッドライト
- ⑦ドライバー
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トイレリフォームの現場調査
トイレのリフォームのきっかけ
・掃除を楽にしたい
・バリアフリーにしたい
・新しいトイレを設置したい
・空間の有効活用をしたい
現場調査のポイント
トイレリフォーム時の現場調査のポイントはこちらです。
①排水の経路の確認
②水圧や水量の調査
③室内の測定
- ・トイレ内の寸法
- ・コンセントの位置
- ・壁材/床材/天井材
- ・その他(工事をする際にドアの高さ、ドアの開き具合、入口の段差など)
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浴室リフォームの現場調査
浴室リフォームのきっかけ
浴室のリフォームのきっかけとして一番にあげられるのは「老朽化」です。 築10年を過ぎたあたりからリフォームを検討する方が増えはじめるといわれています。
現場調査のポイント
浴室リフォーム時の現場調査のポイントはこちらです。
①建物構造を確認する
まずは建物の構造の確認をしましょう。 構造は4つの種類があり、それぞれ注意点が異なります。
・木造軸組構造
・木造壁式構造
・ラーメン構造
・壁式構造
②浴室のタイプの調査
浴室のタイプには2つあり、それぞれ確認事項が異なるため、特徴やメリットデメリットを把握して現調に望みましょう。
・在来浴室
・システムバス(ユニットバス)
③採寸必要箇所
- 浴室内サイズ
- 浴槽の内寸、外寸
- ドアのサイズ
- 段差
④現場調査をする際の注意点
・給湯器設備のタイプの確認をする
・喚起設備のタイプの確認<をする
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洗面所リフォームの現場調査
洗面所リフォームのきっかけ
洗面所は洗濯器、洗面台、脱衣所など色々な役割を担う場所です。 そのため、洗面台の老朽化、洗濯機の買い替えに伴う模様替え、収納力UP、浴室リフォームのついでに、など洗面所リフォームには多様なお客様からの要望が伴います。
現場調査のポイント
洗面所リフォーム時の現場調査のポイントはこちらです。
①洗面化粧台のメーカーや種類
②水栓金具の確認
③洗濯機の防水パン
④採寸必要箇所
- 設置する壁・スペース・高さ
- 窓の高さや位置、形や大きさ
- コンセントや浴室との段差、入口の段差
- 床材や天井材、壁材、梁の奥行きと高さ
- 床下点検口の有無と仕上げ
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キッチンリフォームの現場調査
キッチンリフォームのきっかけ
キッチンリフォームをする目安は、築15~20年と言われています。
全体的に老朽化が進み、様々な不具合が出てくるのがこの時期となりますが、設備の耐用年数やキッチンの状態をによってはもっと早い年数でもリフォームを検討する方もいらっしゃいます。
現場調査のポイント
キッチンリフォーム時の現場調査のポイントはこちらです。
①搬入経路の確認と測定
②室内寸法の測定
③キッチンの取り付け壁
④キッチンの間口、高さ、窓
⑤排気口の位置
⑥水栓、ガス栓
⑦照明や火災報知器の確認
⑧その他の確認項目
巾木と廻縁、コンセントや突起物、ブレーカー、配線など。
- 設置する壁・スペース・高さ
- 窓の高さや位置、形や大きさ
- コンセントや浴室との段差、入口の段差
- 床材や天井材、壁材、梁の奥行きと高さ
- 床下点検口の有無と仕上げ
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窓リフォームの現場調査
窓リフォームのきっかけ
家の中には複数の窓がありますが、場所によって悩みもことなるため、窓をリフォームするきっかけも様々ありますが、大きく分けると5つの悩みがあげられます。
- 【断熱】
- 【防音】
- 【防犯】
- 【日射】
- 【老朽化】
現場調査のポイント
窓リフォーム時の現場調査のポイントはこちらです。
①窓リフォームの種類を検討する
・窓ごと交換
・ガラスのみ交換
・内窓を設置
・シャッターや雨戸などの取り付け
②窓の寸法を測る
窓枠のサイズは、縦横3か所ずつ測った上で、一番小さい寸法を用いると枠に引っかからず設置ができる。
③ガラスの厚みを測る
取り外せないときや見えないガラスについては、【こちら】から
④斜体・下地の状態
⑤現場搬入や作業のスペース
⑥開口部周辺の確認
⑦足場が必要かどうか
⑧網入りのガラスが必要かどうか
⑨サッシサイズの確認
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建具リフォームの現場調査
建具リフォームのきっかけ
建設用語としては「建具屋さん」「出入り口建具」「外構建具」などと呼ぶことが多いですが、お客様には伝わりづらい場合もありますので、事前確認の際はリフォームしたい箇所がどこなのかをしっかりヒアリングすることが大切です。
リフォームをするきっかけは下記です
- 【デザインの変更】
- 【防寒・防虫・防犯】
- 【老朽化】
現場調査のポイント
建具リフォーム時の現場調査のポイントはこちらです。
①建具の種類を確認する
・開き戸
・折れ戸
・引き戸
②リフォームの種類を検討する
・建具だけ交換する
・枠ごと交換する
・枠や建具はそのままでアウトセット引き戸に変える
・枠や建具はそのままでプチリフォーム
③寸法を測る
・幅、高さ
・枠の見附、見込み
・壁とのでっぱり
・有効開口寸法
④建具を設置する部屋ごと確認事項が異なるため注意が必要
建具の現場調査は、部屋や住む方の特性によって、最適な解決方法が異なってきます。悩みの本質を把握し、あらゆる場面を想定しながら、それに必要な寸法の測定、調査を行うことが大切です。
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壁紙リフォームの現場調査
壁紙リフォームのきっかけ
リフォームをするきっかけは下記です
- 【壁の汚れ】
- 【壁の破損】
- 【壁紙の効果やデザインの変更】
- 【他の箇所のリフォームのついでに】
現場調査のポイント
壁紙リフォーム時の現場調査のポイントはこちらです。
①壁紙の種類を把握する
・スタンダートクロス
・ハイグレードクロス
②図面を準備とリフォーム歴の確認
③壁、天井の仕様・材質
④下地の不陸や凹凸
⑤家具や動かすことが難しいものがないか確認
⑥パソコンやペットの埃対策
⑦寸法を測る
- ・室内の寸法
- ・スイッチコンセントの位置(移設や増設が必要か)
- ・照明器具
- ・巾木の種類(木調かソフト巾木)
- ・脱着・移動が必要なもの(エアコン、カーテンレール、固定家具など)
- ・壁紙仕上げの襖の枚数
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床リフォームの現場調査
床リフォームのきっかけ
下記のように、お悩みの種類は大きく分けると3つです。
- 【床の老朽化】
- 【ライフスタイルに合わせた床の変更】
- 【他の箇所のリフォームのついでに】
現場調査のポイント
床リフォーム時の現場調査のポイントはこちらです。
①床の種類を把握する
・フローリング
・畳
・クッションフロア
・タイル
・石材
・カーペット
②リフォーム方法を検討する
・フローリング:張替え工法
・フローリング:重ね貼り工法
・床暖房
戸建ての場合
①床下地の構造を確認する
②床鳴りや床の沈みの原因を調べる
③段差や敷居の有無の把握と記録
マンションの場合
①竣工図面と管理規約の確認
②下地を確認
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外壁リフォームの現場調査
外壁リフォームのきっかけ
外壁リフォームの目的は、見た目の美しさを蘇らせる「美観」と、お家の寿命を長く保つ「保護」の2つとなります。お客様が感じる悩みだけでなく、プロの目から見たときに「保護」的な課題がないかをしっかり押さえた現場調査が必要になります。
【外壁の老朽化】
・ひび割れ・剥がれ
・変色・色褪せ
・膨張・浮き
・苔などの発生
・チョーキング
・腐食、欠損
現場調査のポイント
外壁リフォーム時の現場調査のポイントはこちらです。
①外壁の種類を把握する
・モルタル
・サイディング
・ALC(軽量気泡コンクリート)
・タイル
②リフォームの方法を検討する
・塗り替え
・張り替え
・重ね貼り
③外壁の測定
・間口
・奥行
・高さ
・窓の大きさ(全て)
・足場スペース(600mm以上確保)
④外壁の劣化状況、雨漏りの状況などを確認
⑤面積の算出
⑥立地の確認
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まとめ
リフォームの現場調査は、お客様の日々の悩みをしっかりヒアリングすることはもちろん、プロの目線でお客様が気付かないような領域でもチェックを行い、建物の安全性を考えながら現場調査を進めることが大切です。
ただ見た目を綺麗にするだけではなく、使い勝手や住み心地こそが重要になるための提案を行うために、現場から得られるあらゆる情報を全て記録し、お客様の本音や見えづらい課題をしっかりヒアリングするのが現場調査の役目です。 確認漏れ・伝達漏れがないように現場調査を進めていきましょう。
その際には、是非情報共有アプリなど便利なツールを使っていくことをお勧めします。
現場調査におすすめの便利アプリ「GENCHO」
現調を進めていく中で、「ポイントが多すぎて記録したものの整理が大変」と感じる皆様もいらっしゃるかと思います。
そんな方々に是非使っていただきたいアプリが「GENCHO」です。
「GENCHO」はスマホやタブレット一つで、簡単操作可能な「現場調査のために作られた情報共有アプリ」です。
様々なツールに散らばっている情報を一つにまとめ、現調の効率化を促していきます。